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sitemaster さんの日記

 
2020
11月 5
(木)
14:17
折れない心を育てる-2
本文
11月の聖句:わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。
ヨハネによる福音書15章12節

コロナウィルスの感染が、また広がっているようです。北海道でもこれまでで最高の新規感染者を確認しています。様々な要因が考えられるようですが、保育園でも感染者が広がることがないように、より一層注意してまいります。あと数日で発表会も予定しています。クリスマス、年末に向けて、いろいろな集まりが増える時期でもあります。各ご家庭でも、感染に十分な注意をお願いいたします。

先月の園だよりで、幸福度調査の上位の国、デンマークの子育ての本から、「遊ぶ」ことの大切さをご紹介しました。今月もその本から少しだけ紹介したいと思います。

「デンマークの子育て」の本に、「硬直マインドセット」と「成長マインドセット」という言葉が出てきます。マインドセット=「心のあり方」には、大きく二つの形があると言います。

「硬直マインドセット」とは、「上手だね!」「すごいね!」「賢いね!」という、結果のみに着目する褒め方によって作られていきます。「硬直…」に育った子どもは、「私って天才なんだ!」「生まれつき才能があるんだ!」と感じます。そのことが喜びとなって、次の成長につながるものと大人は思いがちですが、この本では、むしろ天才は努力しなくてもできて当たり前。むしろ努力することはかっこ悪い?こと、失敗は人に見せたくない…と感じてしまうと言います。新たなことには、できればチャレンジしたくない。壁にぶつかったらすぐあきらめる。努力することは避けたい。ネガティブな意見は無視する。他人の成功を脅威に感じる。その結果、早い段階で成長が止まり可能性を発揮できないということです。

対して「成長マインドセット」とは、「やっぱりコツコツ努力したことが実を結んだね!」「友達の支えになってあげたことが、あなたの力になったんだね。」などと、結果ではなく、そこに至るまでのプロセスに注目していくことによって育ちます。人からの評価や生まれつきの能力にとらわれる事がないような褒め方を心がけることが重要です。そのことによって、新しいことにチャレンジしたい。壁にぶつかっても耐える力を持つ。努力は何かを得るために欠かせないと感じるようになる。批判から真摯に学ぶ。他人の成功から学びや気づきを得る。全て自由な意思で切り開いていけるという成長へとつながるのです。

もうすぐ発表会です。発表会で子どもたちはどんな姿を見せてくれるでしょうか。うまくいかないかもしれない、セリフを忘れるかもしれない。緊張しすぎて落ち着きがなくなるかもしれない。いろんな姿を子どもたちは見せてくれるはずです。そんなときも、結果だけで判断することなく、それまでのプロセスを含め、子どもたちを見守っていただけたらと思います。

今月の聖句は「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。(ヨハネによる福音書15:12)」です。神様から受けている愛を、鏡のように子どもたちにそそぐことができたら…と、いつも思います。
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