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sitemaster さんの日記

 
2020
8月 18
(火)
14:10
恐れと不安の中で…
本文
8月の聖句:主はすぐ近くにおられます。(フィリピの信徒への手紙4:5)

新型コロナウィルスの不安が広がり始めたのが2月。それからすでに半年が過ぎました。この間、感染拡大防止のための登園自粛協力の依頼や、日々の検温や消毒マスク着用の徹底など、各ご家庭にも大きなご負担をおかけいたしました。改めて感謝申し上げます。7月からは登園の自粛も解かれ、ほぼ全てのお子さんが登園してきていますが、幼児施設や小学校などでの感染も全国で聞かれ始め、ここ札幌でも、認定こども園での感染が確認され、1週間の休園となっています。全国的にも、大都市を中心に感染者が増加しており、予断を許さない状況です。今後も、引き続き、感染拡大防止にご協力をお願いいたします。

今後の行事予定として、夏まつり・バザーは中止といたしましたが、8月の下旬に年長お泊り会を、また、9月には幼児クラスのみの運動会を予定しています。子どもたちの成長・発達のために必要と感じて、例年実施してきている行事ですが、正直、どこまで通常の形に戻していって良いのか迷うところです。

さらに秋からの行事「秋の遠足」「登山」「味覚まつり」など、屋外中心の行事についても再開の方向で検討しておりますが、感染防止対策を十分に行い、行先や内容も変更しつつ行う予定です。また、お弁当などもお願いすることとなりますのでご理解ご協力をお願いいたします。

コロナウィルスに感染しないように気を付けることは、大切なことだとは思いますが、一方で、必要以上に感染を警戒し、「自粛警察」と呼ばれる人たちが、歪んだ正義を振りかざし、他県ナンバーの車にいたずらをしたり、自粛に応じない店舗に嫌がらせを行なったりする行為があったと聞きます。最近でも、コロナウィルスにかかった人を名指しし、顔写真入りで非難するビラがまかれたという報道もありました。散歩していた近隣の保育園でも、「子どもを外に出すなんて非常識だ!」と地域住民の方から言われたという話も聞きます。

今月の聖句は、「主はすぐ近くにおられます。」です。このフィリピ…の手紙は、使徒パウロが、獄中で書いた手紙です。抑圧された獄中の生活の中で、パウロは確信をもって「主は近くにおられる」「私は喜びの中にある」と手紙で繰り返し語ります。「喜び」の反意語は「悲しみ」です。でも、聖書の中では、「喜び」の反意語を「恐れ」ととらえます。

新型コロナという未知のウィルスに直面する私たちも、恐れの中にいます。コロナを広げないようにしっかり対策することは大切ですが、必要以上に恐れすぎ過ぎず、注意しながらも確かに歩むという姿勢が求められているように思います。戦時中のように、国民が一つの方向だけに向かい、はみ出すものを非国民として国民同士が制裁を加え合う…排除や差別を生み出す社会にならないように気を付け合いましょう。
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